大学の前期の非常勤講師としての仕事を無事に終えてほっとしているのですが、
私はなかなか残念に思うことが多いです。
私は関東のある大学で非常勤講師として文化論と英語を指導しているのですが、
なかなかというかほぼ英語が読めない!辞書なしで英語を読むなんて、
それは足に重症を抱えた患者に松葉づえなしで全力疾走しなさいというのと
同じじゃないかというまなざしを送ってくる学生が結構います(笑)
先々月、最後の授業でスティーブ・ジョブズのプレゼンを見せて
スクリプトも渡して、どういう点が良くて、どういう表現が素晴らしくて、
彼は評価されているのかを分析しながら授業を行ったのですが、
その表現に出てくる単語自体がもうわからない!というか、
全体的に何を言っているのか全然わからないというレベルで、
結局その授業は生徒一人一人に指しながら、和訳して授業を終えました(笑)
で、最後にスティーブ・ジョブズのプレゼンのまとめを日本語で書かせたら、
「わかりやすい点!」で終わっていた学生が複数…。
あ、世の中の大学生ってこんなのもいるのかって思い、
後々の日本が薄暗く見えました…。
しかし、驚いたのはこんなことではありません。
こんなことは私がいる大学ぐらいだろうと思っていたのですが、
こんなレベルの話が他の学校でも出てきました。
ある名大の先輩が非常勤で行っている大学の英語の授業も
同じようだったと話しており、その方は
「うーん、多分ね、Oxford English Bookwarmの種類だったら、
Level1~2がなんとか辞書なしで読めるレベルじゃないかな。
そんなレベルの英語力だと言わざるを得ない。あとは辞書なしでは解釈しきれないよ」
これには唖然としました。
でも、言っていることがわかるので、さらに私は唖然としました。
大学受験をくぐって大学へきているはずなのに、
大学にはいるとどんどん英語が読めない学生が増えています。
まあそれだけ一過性で勉強しただけで、継続してやっていないのでしょう。
そんなものだと思っていますが、これは大学受験の指導側にもやはり問題はあります。
問題集をただこなさせるだけなわけですもんね。
和訳や英訳をさせずに1年を終える学生ばかりですから、
大学に入って英語が使えないのは当然です。
しかし、これに付随してビックリするのは、
私が通っていた名古屋大学でもそのようなことがあると耳にするので、吃驚します。
さすがにそれなりに難しい問題を越えるために勉強はしているので、
英語がわからんぞっていう学生はいないのですが、
やはり人前に立って、意見を言ったり、まとめたりする英語力は
備わっていないことがよく話題になります。
これは名大の大学院でもそうです。アメリカ文学なのに英語の作品を読まない、
英語教授法の勉強をするのに、英語の文献を当たらないなんて結構ある話で、
英語の授業になると一気に黙ります(笑)
私も同期の学生が英語で話せないので、私が代弁して、
議論をしたくもないことをブラジル人と言い合っていたっていうことがありました。
名大の学部上がりの院生でもそうなので、なかなか困りましたね。
まあやってない人はすぐにそれだけ英語はなまるわけです。
こんなことを何としても今後避けるべく、
私は自分の大学の非常勤の授業のためにも(笑)、
ある程度英語が読めて、日常会話がそれなりに出て、表現できる英語力を
身につけさせることができるように努力したいと思います。
後期の授業は、もっと簡単な問題を作ろうと苦心しております…。
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