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読書は文化であり、環境がなければ育まれない。

「本を読め!」と言われても、なかなか手を出せないでいるのが

本を読まない学生の傾向ですよね。実は私もそうだった一人です。

私は、読書やクラシック鑑賞というものは好きだからやるのではなくて、

環境がそうさせて好きになっていったというのが正しいと思っております。

私の家は父も母も働きづめで、なかなか本を読む環境になかったと言っております。

だから、私の家には立派な本が並んでいる本棚はありませんでしたし、

本自体を読み込んで教育してくれたという機会は少なかったように思います。

ただ父は学生のときに本をよく読んでいたようで、

物置にはいろいろなジャンルの本があり、

読書をする文化が断たれていたわけではなかったようで、

そのせいか父は私が小学生になると「本を読んでおいた方がいい」

と諭すときがありました。

でもですね、ただ「本を読め」と言われてもわからないのですよね。

だってただ与えられても、その味わい方を知らないのですから…。

さらに、私は残念なことに学校でそういった教育をしてくれる先生に

大学に入るまで出会えなかったのは痛かったですね。

そんなわけで、

本を読むという行為では間違いなく人よりも遅れてしまったわけです。

それが後になって私の読解力に大きく影響するわけですが、

今でもそれには悩んでいる最中だといっても過言ではないです。


さて、暗い感じで話を展開してしまったのですが、

うーん、実はここのところ国語力がなさすぎて実力が伸びていかない

という学生がものすごく多く、頭を抱えてしまう状態です。

かといって、じゃあ覚えることを重視して、

私が思う限りの懇切丁寧な説明をして、覚える内容を生徒の頭にぶちこむか

というと、その膨大な知識量を入れ込む力はなかなか持ち得ていなかったりします。

やはり、ここはオーソドックスな国語力を養うために、

学生が比較的読みやすく、興味が持ちやすいものだけど、文体はムズかしめ

なものをチョイスして読ませるようにします。

例えば、堀辰雄の『燃ゆる頬』(短編)を渡して、

「これはね、実はBLの要素が含まれた文でね、どこがそう思わせるのか?

ってことを追いながら読んでご覧♪」

なんて先に目標を与えて、文章を読ませています。

(BL(Boy's Love)を意識させる文章をチョイスさせる私も私ですが(笑))

つまり、あらかじめ内容の確信を伝えるんだけれども、

文体は比較的今の軽い日本語ではなくて、むしろ文豪や名文を書く人々の

日本語や英語に触れさせて、読み取る努力をさせるわけです。


これによって、まず本を読むきっかけになるといいなと思っております。

中には、これを機に、自分が好きなジャンルで課題をくれないかと

私に進言して、本を読むようになった学生がいます。

これはうれしいことですね。


もう一つは主題を見つけようという心理が働くようになり、

一文一文を大事に読んでくれるようになります。

どうも英語を読んでいる学生はデータ処理のような英文解釈をするわけですよね。

それをたくさんやっていても、英語はできるようになりません。

所詮、テスト対策におけるテクニックに過ぎません。

そんなものは、直前期にがーーーーってやればいいことで、

普段は速く読むこと以上に、精読が大事なのですよ。

(精読もしすぎも実はよくない。要はバランスよくってことです。)


こんなことをするためにも、私たちがまず学生に読み方を示さなければなりません。

そして、読み方を示しながら、

その本の内容に関する質問を出して内容確認をし、

鋭く学生を指摘して、さらにその指摘に応えられるようにしてあげなければなりません。

まあ無理やり読む環境を作るというわけですね。

「やれ」、「読め」では今の生徒はうごきません。反抗するのが関の山。

こういった読書や音楽鑑賞は文化と一緒なので、

無理矢理なじませていかなければなりません。

ある意味、伝統工芸と一緒で職人芸なんですよ。

(そう思うのは私がクラシックを聴こうと努力しても、

結局素敵なものだということがわからなかったためです。

文化を知るためには、解説者とそれがはぐくまれる環境が必要なのです。)

こういった環境づくりをしていくと、

文系科目の成績向上はもちろんのこと、理系科目の理解度もまた

深まっていくのではないかと思います。

(数学は国語と一緒のようものだと思えますもんね)


というわけで、読む努力をもう少し学生にはしてもらいたいなと思います。

そして、鋭い読解力をもって、社会の複雑な読み合いで

勝ち抜いて、楽しい人生を送ってほしいと思っています♪
cancan
Posted bycancan

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