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「実力」とは

「実力がある」とはどういうことでしょうか。ちょっと考えてみましょうか。


先週、ある生徒がこういいました。

「先生、僕は英単語をとりあえず5000個覚えました。

そして、先生の例文暗記集をすべて覚えました。」

彼はこう言ったので、「いやー偉い偉い!」と思い、

私も例文暗記集の中にある例文を、

覚えたといっている単語帳の中の単語を使った問題をつくって、生徒にやらせてみました。

しかし、結果は惨敗。半分も解けず、生徒は半泣き状態。



さー、これはなんででしょうか。

答えは厳しいですが、所詮そのものを暗記しただけにすぎず、

彼の身に力となっていなかったのです。

(暗記と「覚える」は少々違います。暗記の先に「覚える」があると思ってください。)

まあ、要はこの生徒さんはその暗記作業を実力に変換できてないわけですよね。


では、「実力」ってなんなんでしょうか。

「実力がある人」とは、こんな人なんだと思います。

私が大学院生の1年生のときのことです。

ある先生が授業で使うパワポのデータを家に忘れてきたと言い、

それを告げられた私たちは一瞬あぜんとしたことがありました。

しかし、その先生は、

「忘れてきても授業はしなきゃいけないので、今日は実力で授業します」

といい出し、授業の元となる英文を片手に、

90分授業を展開しようとしたのです。

内心、「やべー、グダるだろう」と思っていたのですが、

いやいや、90分間、いつもと変わらない、

いやある意味いつも以上に真剣身が伝わった授業でした。

レジュメなしで大学院生を納得させてしまうあの先生は、

(正直大嫌いな先生でしたが、)

あの授業の内容を見せつけられては、

実力が備わっていることを認めざるを得ませんでした。

与えられたものを使って、その時間を有意義にしたり、

問題を自分が持っている知識でその問題に見合う答えに辿りつくことが、

実力なんだと、このとき身にしみてわかりました。


実力とは、ただやっただけで備わるほど容易に手に入るものではありません。

よくTOEICやTOEFLでハイスコアを獲得して、

自分は英語ができると誇示する人がいますが、

英語の実力はそんなスコアだけで判断することはできません。

TOEICで900点を取ったり、英検準1級以上を取得している方で、

英語がおしゃべりになれない日本人を、私はいくらも知っています。

今あげた資格の基準は、世間的にはものすごく高く見えるかもしれませんが、

本当の実力と相関しているかというと、必ずしもそうではなかったりします。


英語の実力に関して言えば、

私は外国人に、

"Can you speak English?"

または"Can you write English?"と聞かれて、

"Yes, I can"と躊躇なくいえる人が、やっぱり実力があるんだと思います。


実力はその場で遭遇しないと発揮できません。

その場で発揮できなければ、それはすべて実力ではないのです。

その場で発揮できるまで、謙虚にお勉強することで、

初めて結果と実力が一緒についてきます。


生徒の小テストの結果を見た後に、

この話をして、彼は「まだまだ自分は未熟だ」とわかってくれました。

こういう生徒ほど、後々大きな進化を遂げるんだよなって思いながら、

先週は授業をこなしていきました。


「僕は容姿端麗ではないし、才気煥発でもないし、取り柄がない人間だ。

しかし、僕には一つだけもっているものがある。


それは実力だ。

……僕には実力しかない。」



こんなセリフをあと30年後には吐けるように、

生徒同様私も精進します。


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cancan
Posted bycancan

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