実は、今月だけで医学部に入って休学したという卒業生の話が3件あり、また別件で「どうしたらいいか」っていう
謎の質問も2件もらい、5件もの留年・退学の淵に立たされてる学生に遭遇しました。
まあなかなか厳しいんですよね、医学部生活。確かに勉強する生活が続きますからね。
私の中で医師はハイリスク・微妙リターンだと思っている仕事の1つで、
美容整形とかでさえもハイリターンであっても、リスクの方がすさまじいのでやはり敬遠しますね。
多くが高齢者相手だから死んでも仕方がないとかって考える人もいるかもしれませんが、
いや、もちろんそれは倫理的に微妙だし、そういう思考には基本ならないので、心労が溜まるばかりなわけですよね。
海外でも、特にヨーロッパでの臨床医師だったら移民の方が多いように思いますし、
ガチで稼ごうとかって思うでも臨床をやるよりは研究職に就く感じですよね。
というわけで、実は研究職としての医師になろうという人は狭き門を通らなければならないので、
世界で見ていると、医学部人気という日本の風潮はやはり少々変かなって思いますね。
でも、そんなことも考えずに医者になる方は多いわけでして、覚える事とかの能力を軽視している部分ってやはり多いのかなと。
実際に今回相談をもらった学生の多くは、「真面目だけど暗記ができず講師とかに手伝ってもらった学生」で、
なかなか覚えることを自分でできなかった学生たちでした。
まあそうなんです家庭教師や個別指導をやっていて思うのですが、
「あ~、ここまで手を加えてしまったら大学入ったら大変だろうなぁ。自分でできるようになるかなぁ?」
って実は一抹の不安みたいなものが残ることがあります。
私はそれぐらい暗記とかのために問題を用意して学生にやらせたりするのですが、
正直申し上げて、それでも、勉強ができない人ややっているけど客観的な評価ができていないって人はいますね。
でも、そうなんです、じゃあ少し放置気味にしようとなれば、合格にはとてもたどり着かなくなってしまい、
違う人生を余儀なくすごすパターンが見えてきてしまうので…。
まあ勉強を早い段階からできなきゃダメってことはないですが、やっていく中で「これぐらいはやらなきゃダメなのか」
って気づくようにはならないといけませんね。それなりの大学に受かっていった学生たちは
やはりそこに早い段階で気づいて、苦手な科目でもガンガンできるようにしていきましたからね。
でも、そういう基礎学力があってもコロナがあったりで精神がめいってしまったというのがありますからね。
いやぁ世知辛い世界ですよ、令和。
まあ悪いことは言いません、覚えること(記憶に残す)が素直にできない人はできるようにするか、
医学部受験はかなり険しいし、入っても地獄と隣り合わせだと思っていた方がいいです。
そして、その知識のなさが患者への死に直結すると思った方がいいです。
先週医学部生として6年を終えた学生が言っておりましたが、
「医学部って勉強がデフォルトだから、勉強を普段からやれない人はマジでならないほうがいいよね。
むしろ儲かるから医学部生やっている人って、本当に少数派だし、
生活とか金って思ってやっている人は、入れないことが多いし、入ってもむしろドロップアウトしている。
多浪が留年するのはそういう医師という職業に生活とかに縋っている人が多いですよね。
僕は医者なんて儲からないと思っているし、むしろ才能がないから社会貢献できるためになったに近い」
と言っておりました。才能がないからってのは言い過ぎかもしれないし、
個人的にはこの彼はクソ優秀だと思っている卒業生の1人ですが、まあちゃんと覚悟をもって医者になったんだと思います。
大学にはいる中でそれを学ぶのも1つですが、それでも最近の学生は暗記することができない人が多いです。
これは医学部受験生に限ったことではなくて、受験生全体の話です。
文系で暗記ができない・数学ができないってなったら……いやぁ、胃が痛くなるだけですので、
まずは実力をつけることと、覚える努力をしましょう。