昨年、非常に期待していた学生がいたのですが、その学生が医学部受験で全敗を喫したのは、
今年の私の中で一番胃が痛かったです。そして、どうしてなんだ???ってずっと原因を探しぬいていたんです。
一緒に指導に携わっていた理科の先生とも「さすがにこいつが来ないのはおかしい」と異口同音、マジで悩みました。
でも、実は原因がひょんなところから出てきました…そう、絶対的な勉強量不足。
私の中での最低限の勉強量と、その彼の勉強量が明らかに違っていて、
彼はそれにちっとも気づいていなかったというか、
「お前はできるけど、俺には信じられない」って思っていたのではないかと推測しています。
私の中では最低12時間、彼が実際に勉強した時間は……1日平均6時間~7時間…。
1年で換算すると、もう何百時間も異なるわけですよね…そりゃ受からないですよってなりました。
模試もそれなりにとれていたし、大きなミスはなかったのですが、異様に文法ができなかったのと、
私の質問にちっとも答えられないのは変だなって思っていたのですが、まあ私が甘かったですね。
でも、勉強する人たちの話はよくするので、その中で「俺も10時間は勉強しなきゃだめだ」って思わなかったのは
本当に残念で、私の中で彼が失敗した以上に、思いが伝わっていなかったことがもう残念で……。
ちゃんと説明をしないとわからないんだなと、令和学生たちの恐ろしさを知りました。
で、実際によく「勉強時間を費やしたって勉強ができない人っているじゃないか!」って思うじゃないですか。
これはその通りで、確かに机に向かう時間が多くなったって絶対にできるようになるとは限りません。
それはその通り。
でもですね、勉強に向かう時間を費やせない奴が、
この先問題を乗り越えられる忍耐や強靭な実力が備わることもないんですよ。
中学受験をしてそれなりに結果を出した学生に問いますよ。
あんたらどれだけ勉強していたorさせられていた??多分、私が小学生の時の10倍ぐらいはやっているはずです。
そう、ある程度効率よく勉強ができるようになるまでには、時間を費やさないとわからんのですよ。
どんなにすげーシェフがタンシチューのレシピを入念に書いて、それ通りに素人が作ったとしても
スムーズにできるようになるには、それなりの時間がかかるのと一緒。
勉強とか考え方って、一朝一夕では出来上がりません。
じゃあ自転車みたいに「一度やったから勉強の仕方は多分身についている」という人もいるかもですが、
まあ1年~2年遊び惚けたらそんな習慣は消えたも同然で、国体補欠のテニスプレイヤーの私が
今やもうテニスの試合で1勝もできないぐらいに落ちぶれるように、
今こそは!みたいな最大瞬間風速を争うような受験勉強でもやはり落ちぶれるのも早い早い。
4年前に指導した公立の超進学高にいた学生も
「俺はサッカーしまくって勉強の仕方を忘れてしまったから、この一年は本当に大変だと思う。でも、まずは座る。」
と言っていたのですが、そのハイパー優秀であると言われていた学生でも、部活に明け暮れて
そこから1年でそれなりに勝ち抜くためには
相当先生をそろえつつ、体制が整っていなければ無理だったのです。
そう、よくinstagramとかのtipsで時間量じゃねぇとか言っているやつがいますが、
それはあまりお勉強に苦労をしたことがないorある程度そういう環境があったなり、勉強がお出来になった人ですね。
学歴とか見りゃ結構なんだよーって思うんですよね。
真理だと思いますし、これは古代ギリシャの時代から言われていますけど、
質を創るのは間違いなく量です。
ハーバードのエリートとか、マジで寝てねーから。
ストックホルム大学のエリートでさえもテスト期間は夜2時までは本読んでいるからね。
(私はエリートではないから、遊ばずに夜通し勉強してましたからね。それで1番じゃないこともあるwww)
量をやれてから初めて、どうやって質を上げていけるかがイメージできるんですよ。
しかも、自分の特性に合ったクオリティ・チェンジができるんです。
だから、勉強ができない人は、まずは自分がどれだけ勉強できるかを知ってください。
1日12~15時間できれば、多分最初は5時間ぐらいはかなり集中した勉強ができるんじゃないかなと。
最初は3割ぐらいしか力を発揮できないと思います。でも、人間は学習します。
できることに対してだんだん手順を踏まなくなってもできるようになるんです。
そのレベルを80%位にしておくといいんです。
すると、12時間やったってなったら、9時間手前は勉強できたぞ!ってなるんですよね。
これをいかに早く習得するかで、受験校が決まりますね。
ただ勉強のために時間を費やせばいいなんていっていないんですよ。
時間を費やさなければ、
皆が言っているクオリティがある勉強ができないっていっているんです。
クオリティがある最適な勉強法が頭にインプットされるみたいなソフトではないんですよ、勉強習慣って。
習慣は金で買えませんよ。
習慣を身につけるためのプロセスとそれを一緒にやろうぜっていう契約・規約が、塾でいっぱい売っているだけです。
でも、たまに講師と学生の相性がめちゃくちゃ合って、もしくは講師が合わせることで
化学反応が起こり、時間を超越することはある。
でも、その超越を感じるためにも、やはり普段の速度を知らなければ感じられない。
まあ困ったら、時間を費やすだけでもいいから勉強をやれってことです。
あ、ちなみに超越する可能性に期待する人は、是非英語の勉強を一緒にやりましょう。
浪人生はまだまだ枠を作ってあります。