今年は1人の学生が3月から大きく変わってしまい、「これはいけるぞ」ってなってきました。
相当分量をこなして、復習も丁寧にこなしたんだと思います。
そういう成果って本人はよくわかっていないかもしれませんが、
僕の中では彼との質問のやりとりでだいたいわかってしまうものです。
そう、僕の質問はテキストでやった内容で結構基礎的ではありますが、
勉強していなければ多分解けない問題でして、その質問に答えられるようになると
「あ、この人多分勉強しているんだろうな」って思えてきます。
毎年予備校でもそうなんですが、指されて「嫌だな」って思っても
それなりに答えられるようになっている人はほぼほぼ受かっていきます。
でも、その成績が上がっている彼がすごいのは、そこだけではありません。
もっとすごいのは、
彼の1年終わった後の切り替えと
反省をちゃんと生かしているところです。
正直昨年はあまり勉強していなかったというか、
多分勉強の仕方やガチ勢の分量がわからなかっただけなんだと思うのですが、
3月に死ぬほど考え抜いたのでしょうね。僕もかなりきつめに対応したので、悩んだと思います。(ごめんねww)
でも、そこから這い上がって自分を一新したこの学生は本当に素敵で、応援せずにはいられません。
私は必ず受からせてみせるぞっていう気で現在鋭意問題制作中です。
でも、この反省という行為がなかなか人間出来ないもので、
私もできないことがあって同じ過ちを繰り返して気づくこともしばしばです。
幸田露伴は成功者の法則を築いておりますが、
「大きな成功を遂げた者は失敗を人のせいにはせずに、自分のせいにする傾向が強い」と
説いております。
そうなんですよ、人ってうまくいっていないと、「なんで?」とか「どうせ誰かが吹聴しているんだ」とか、
「あいつが悪いんだ」なーんて思ってしまうものなんですよね。
まあそうしてしまえば気楽です。でも、それでは何も得ないんです。
多浪生になってしまっている多くは、こういうスパイラルにハマってしまっており、
「自分で反省して、流れを変える」という行為をまあしません…
(その人からしたらしているのかもだが、傍からそう見える人ってそういないです)
過去に、うちの予備校で7浪ぐらいしたかと思うイケメン浪人生がいたのですが、
6浪目で絶対的な自信をもって受験に臨んだにも関わらずダメだったとわかった瞬間、
彼は物理の先生にものすごく懺悔して、先生に慰められ、3月になって誰よりも早く勉強している姿を
見たとき、「あ、ありゃ相当反省しているんだろうな……」って思えました。
そして、もう1年費やした結果ちゃんと正規3勝して今や立派な優等生としてお医者様です。
どん底レベルから大きく変わって這い上がったなぁと思えた多浪生(5浪以上で)は今のところ彼だけですね。
そう、反省ってマジで難しいんです。
失敗や不運を自分のせいだと思うことはつらいし、自分を死ぬほど傷つけるし、
場合によっては死にたくもなるんですよ。でも、その経験値からの這い上がりが
今後の大きな前進になるんですよね。
(これはドラゴンボールでいう、サイヤ人の死の淵から這い上がると戦闘力が上がるってやつです)
露伴先生的な法則にしたがえば、多分苦労した分だけ「運」がよくなるんだと思います。
そして、今年指導している、大化けしつつあるこの学生も多分苦労をもう少し重ねて、
大きなターニングポイントをうまく生かす日が近いのかもしれません。
もちろん、まだまだ油断はならないのですが、それでも苦労する人には講師は苦労に付き合わなければなりません。
「運が悪かった」はただ「運が悪かった」わけではないんですよ。
何かを知らせてくれていることが多いんです。
あえて自分を見直して、いつもと違うことを取り入れるだけで全然かわってくるかもしれません。
例えば、英語の勉強方法を理解重視で凝り固まっている人は、あえて丸暗記を意識してみるとか…
そういうことをして、「あ、自分は時間を無駄にしていたというか、考える時間ばかり使って
自分のノリに合わせた勉強をしていただけで、やれることを少なくしていた…」
こんなことは本当によくあります。
ぜひぜひ、この最初のお休み期間を活かして、自分を見つめなおしてみてください。