さて、昨年度は非常に合格者が出た年でしたが、毎年そういうわけではなかったのであしからず。
2年前は藤田が6名ぐらい出て、大阪医科に行った学生も3名ぐらいいて、
一見受かっているように見えますが、国立は3勝止まりで実際にはあまり受かっていなかった…
しかも予備校の方でも不本意な結果になった学生も多かったので、
2年前は僕の中では失敗だったと思っています。
(学生の半数以上は頑張っていたけどね。でも、擁護できない人もいた。)
ここ5年~6年で確かに合格する学生の数は増えたのは確かですが、
正直ピンポイントでこの医学部へ、あの医学部にっていうのはなかなか難しく、
第1志望に合格できた学生は半分かちょっとそれよりも下回るかなっていうのが本音です。
ここ3年ぐらいで、医学部受験に合格するのは正直簡単になってきました。
2013年~2017年ぐらいの4年間は本当に地獄でしたからね。まあそれなりにやっていても1次が来ないし、
勉強してないね…って人はもちろん受からないわけですが、それ以前に10月ぐらいで「これは間に合わない」って
思うことは正直多かったです。それを目の当たりにして、
「自分が実績出すのであれば、ただ問題を解くだけじゃだめだ…」
「過去問を解いただけではうまくいかないし、分量も足りないし、とにかくいろいろ足りない」
こういう気持ちからいろいろ創り出したのが2014年ですね。
こういうと問題かもしれませんが、
「不十分な問題設定でもいいから、とにかく学生が見たことがない問題を増やしていこう。
そうしたら授業にはなるし、学生にも課題を出せるし、自分が創る中で要領を得て、クオリティも上がるだろう」と
信じてやってきたのですが、まあやっとここ2~3年で満足できる体制ができたかなというのが本音。
結構時間がかかりました(まあ結婚とか父の死とか、お家騒動も多かったり、
授業数がバカ増えたせいもあり、なかなか勉強も問題作りもできなかったんですよね…)
そんなことをやって初めて、愛知藤田が両方で10名ぐらい越えてきて、
理科と数学のバランスを考えた課題提供と勉強のペースができあがり、
合格者数が安定してきたかなという感じです。
まあそんな感じで、実は何気に試行錯誤は繰り返されているのですが、
何が言いたいかというと、それだけのことを学生に課している自負があるのですが、
それをこなしたからと言っても絶対に受からないのが医学部受験!ってことです。
もちろん他の科目との兼ね合いもあったりで、英語ができないことが直結するってわけではないこともありますが、
やはりある一定のレベルに持っていくのは大変。
特に偏差値40台スタートから1年~1年半で
偏差値65へもっていくにはかなり大変だし、
相当数やらせなければならないし、
学生のスペックと根性の度合いも若干影響してきます。
でも、医学部受験において
河合の記述模試とかで偏差値65を全教科揃えるのがおおむねのスタートラインだと思ってください。
そのラインに立ってやっと、医学部受験で私立医学部の下位層と言われる大学にいくらか手がかかるかな??
っていうのが本当のところです。6年ぐらい前とくらべたら簡単になったとはいえ、まだまだその領域です。
(でも、よく川崎医科が早稲田の理工よりむずめと比較されることがあるが、
それは偏差値的なものだけであって、問題のクオリティと難易度だったら断然早稲田のがむずい。
でも、募集人数と受験者数を考えたら川崎も十分難関校なので、難しさが違う。)
だから、よく医学部界隈で言われることがある、例えば金沢医科とか岩手医科が楽勝だろ?
勉強していないから入れない!っていうのは、半分は当たっているかもしれませんが、
半分はそこまで言い切れないところがあります。
どこも一般レベルから考えれば、難関校なわけで
医学部に下位層はない!!!
特に名古屋在住で私立専願で、愛知医科と藤田医科の受験のみ!っていう学生が結構いますが、
両方受かる学生は多分多くが国立志望者、愛知受かるだけでも相当大変で、
私立専願なら全国をある程度みていないときついのが本音です。
(名古屋の医学部受験生はそんなわけで結構大変。藤田はもう難易度上がってるし、
それを見越して愛知を押さえようとなるから、愛知も問題はぬるくなったが、なかなか入るのが大変というのが現状)
今から受験生活を始める医学部受験生は、一度これを頭に入れて勉強するのもありかと思います。
あとは問題の相性とかもありますしね。偏差値で一概に決まらないということも多いです。
死ぬほどやった!ぐらいがちょうどいいので、この1年頑張ってくださいね!