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雑記

受験において、変われる人とそうでない人へ…

さて、昨年度は結構ドラマも多く、ギリギリのラインから合格ができた学生が結構いました。

正直、「これは厳しいかなぁ…」とか、「玉砕覚悟だな」っていう話も結構あったのですが、

みな覆して、医学部なり国公立大学なり、旧帝に滑り込みました。

本当にすごいと思います。そういう学生に共通していたのは、最後の1か月です。

まあ本番の共通テストのスコアが悪くてもケロッとしていたり、

反対にあまりにもスコアが悪すぎて、とても国立に出せない…って学生も正直いたのですが、

それでもどうして逆転合格できたかって言えば、

合格者たちが、最後の1か月に

どういう覚悟で勉強をするかを思いっきり切り替えた学生だったから
です。

結構生活を全否定した学生もいれば、あまりにもしょげていたので褒めちぎった学生もいますが、

とにかく切り替えられるがすべてで、言いたいことをすべて学生にぶつけて、理解してくれて、

死ぬほど頑張ってもらいました。全員、「過去1で勉強したから、ダメなら仕方ない…」

って具合でしたが、まあそりゃ普段勉強していた過去1ですから、そりゃ合格も来ます。

でも、どんなにできる学生でも本番でやらかすこともあるし、

気持ちややり方を切り替えるってのは本当に難しいことを彼らから学びました。

本当に昨年の受験生には思い入れが多く、楽しかったし、うれしかったです。


そんなわけで、合格するためには今の自分と対峙し、どこから変えられるかを考える必要があります。

受験生になった現役生や、残念ながら浪人を迎えてしまった人は特にです。

浪人だったら今までの勉強量では受からない、クオリティも上げていかなきゃいけない、

現役受験生だったら浪人が対戦相手になるし、今までの定期テスト意識だけの勉強じゃだめだとか、

とにかく今までの生活を変えていかなければなりません。

もともとスペックがある人でも、受験期になれば本を読む時間を減らしたり、

勉強する時間を少しずつ増やしていくものです。


でも、残念ながらそうでない学生も毎年少なくないです……。

特に浪人を重ねている人の多くは、「今回はあとちょっとだった…」、「いつもの合格点と状況が違った」

「ここをやりこまなかったからダメだった」…こういう言葉はみーんな後の祭りでして、

本来ならその言葉を吐く前に気づかなければならないわけです、80%ぐらいは。

現役生の受験後でも同じような言い訳が出てくるんです…

「定期テストに集中しすぎた」、「部活に最後まで力を入れすぎた」、

「来年やればまあだいたい合格できるっしょ」……これもみんな1年前ぐらいに回避できたかもしれないことです。

まあこういう風に回想しているだけいいのかもしれませんが、

やはり浪人生活を初めて1か月までで変われる人はまあ半分ぐらい、

そこからダレずに夏まで越えて頑張れる学生がそこからさらに半分ぐらいですかね。

つまり、2~3割ぐらいはある程度自分の以前の生活に気づいて変化させて、

合格を勝ち取れるって状況になれるんだ
と思っています。

今年も予備校に行って思うことは、浪人を継続することを決意しても、

3月からプライドを捨てて勉強に費やせる人は0ではなかったのは救いだが、正直少ない…

直属で見ている学生でも覚醒的に変わった学生もいれば、自分の生活を変えることができなかった学生もおり、

実際になんの変化をもたらすことができなかった学生もいるわけです。

そう、変化することというか、「今までの自分を否定する」ことは本当に難しいんだなって、

「自分の今までのノリをあえて悪くして、違う力をのせていく」領域に至るのって、

もはや限られた人間というのは言い過ぎかもですが、頭良くなるための資質として考えられるのではないかって

最近考えるようになりました。

先日、川端康成文学賞を受賞した千葉雅也先生の『勉強の哲学』でも同様なことが書かれておりますが、

私にとって彼の本を手に取って「あー、やっぱり当たり前だけど、いい言葉を使って説明しているよな」って

確認事項的に読んでいましたが、「これは一般的には難しいことだったんだ、

だから哲学者が説明して一般化しようと試みたのかな?」って改める気にもなりました。


先日、名大医学部に進学した学生が点数開示で90%ぐらいたたき出していたとLINEをくれた学生がいましたが、

その彼も漫画が大好き人間だった学生から、ガチ勢として自分の欲望を少し押さえて、

勉強に1年を注いだ結果がトップ層の名大医学部生としての人物像の獲得だったのです。


最初からトップ的な存在でいる人は稀で、多くはクソ努力をしています。

そして、努力するってことは、努力する前の自分からかけ離れた存在になろうという決意なんですよ。

ただ課題をやった、先生に言われたことをやった、怒られないようにする、自分の出来る範囲のルーティンを守る…

それは自分の範疇(セーフティゾーン)でわちゃわちゃしているだけで、変化はありませんし、変わっても若干です。

皆さんの目標ってその程度で得られるものなのかをよく考えてみてください。

その程度の成就なら夏休みまで遊んでもよくないですか??

多分そうではないってわかっていると思うのですが、今の自分でいないことが怖いし、

周りから何か阻害された気分になるかもしれませんが、それは仕方がないと割り切ってください。

高い目標を得るということは、隣にいた人が必ずまた横にいるわけではないんですよ。

まだまだ浪人生活は長いですから、自身を変えるチャンスはたくさんあります。

そこに早く気づいて、ものすごい威力で勉強していってほしいと願っております。

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