先日、ある学生から「先生、私は医学部受験のために勉強していますが、
最近大丈夫なのか?と思うんですよね」
これをいい放った学生は、現高1の時点で大学受験の文法知識を一通り終えて、
英文の読み方まですべて教えて、テキストをとりあえず2冊ぐらいは読解し終えて、
文法事項もランダムな問題演習ものを1冊終えられるという状況の学生。
自分の指導生をべた褒めするわけではないですが、
まあ15年ぐらい教えてきていますが、この学生ほどちゃんとやっている学生なんてそういませんよ。
元々優れているとか、後々の結果はどうなるかわかりませんが、
この学生が万が一受験で失敗することがあったとすれば、
これは明らかに私の責任だって言えるぐらい、この学生は指示通りに頑張ってくれていると思います。
心から敬意をはらえて、どこに出しても自慢できる学生の一人です。
でも、それでもやはり心配することはあるわけで、自分のことを冷静に分析しているなと
感心してしまい、本当に肩を持ってしまいます。
そうなんです、国立の医学部受験で現役で勝ち抜くためには
英語は高1の時点ではほぼ基礎文法を終えているという状況になっているor
その目処が高2の夏前に立っているという状況でなければならず
それが達成できていないのであれば、かなり高い確率で浪人の道が見えてくると思います。
今回の現行センターの終了がそれを物語っています。
再来年に行われる共通テストと称されているものは、リスニングが容赦なくスコアになっており、
今のような申し訳程度で出されているリスニングで点取れなかったけど問題ないです!
みたいなことはもう起こらないと思っていいです。
リスニングも立派なテスト科目!しかも付け焼刃で出来上がらないのがリスニング力で、
最低6か月~1年はある程度聞いていますよっていうのが絶対条件だと私は考えています。
自分の経験談で恐縮ですが、
私はスウェーデンに行って、一番手こずったのはスピーキングよりもリスニングです。
スピーキングは、上手かそうでないかは別にして、
伝えてみせるぞという気持ちと、英作文が高速にできればある程度なんとかなってしまうもので、
中級レベルまでであれば間違えてもわかってくれてしまうものなので、
英作文ができている学生にとってはそれほど難しいことではありません。
私の指導の中では、リーディングとライティングを常に強化しながら指導してきたので、
それが卒業生たちがTOEFLでそれなりに何とかスコアにできる理由となっております。
学校教育のレベルでちゃんと演習していればできるわけですが、
リスニングだけは受身的なものであり、自分のペースでガンガン進められない以上
(相手の喋っていることを聞けるようにするわけだから相手の会話スピードは変えられないし、
喋る瞬間まで少しも予測できないし、瞬発力がものすごく必要なものだから)、
正直完璧になるまでは時間がかかるものです。
(ちなみに私がTOEICでリスニングセクションで満点取るまでに軽く数年かかっています。
これは練習していないというのもありますが、
日本語での聴力理解が低いからっていうのもあると思います。聴くってマジでむずい)
そのことを考えていると、読めることや最低限度書けることはもはや当然できなくてはいけないことで、
それで躓いているとなれば、正直な話、国立上位の現役合格はかなり厳しくなるor
他の科目をぶっちぎる必要が出てきて、ほかの負担が上がると思っていいです。
不安を吐露したこの学生も
こういうことを多分予測して、「大丈夫なのか?」と不安になったと思うのですが、
この不安は非常に健全であり、しっかり勉強している、
つまり「できる受験生のリアル」を目の当たりにしたなと感じております。
もちろん、この時点で基礎ができていて、大学受験を今から受けてもそれなりにスコアができあがるよ
といえる学生に「あー、ダメだよもう」なんていう気もなければ、そんなわけないです。
ただ、よく英語だけしか考えずに大学受験指導している先生や英語インフルエンサー的な人は、
「(英語だけやっていれば)リスニングはすぐにできるようになるよ!」と言うと思いますが、
これはこのカッコ付けの部分を隠してものをいっていると思っていた方がいいです。
他の科目も同時進行に上げて、学校のこと等もしっかりやっていかなきゃいけないって思ったら、
本当にスケジューリングすればわかりますが、まともに英語を勉強する時間なんてありませんからね。
だからこそ、早い段階での講師指導(前倒しと計画ができる先生)
もしくはプランニング管理ができる英語の先生に会うことですね。
医学部を目指している人は、一度浪人生やものすごくできる学生と話してみるといいですよ。
思っている以上に英語や数学は人より先をやっています。
そして、本気で医学部を考えているお母様やお父様、
中学受験でお疲れなのはわかりますが、
せめて中1~中2時点で英数が高校ネタに入ったところではじめて少し気を休めてください。
もしくは中学生になっていて医学部目指そうかなって思っているお母様お父様、
さっさと英語の勉強を始めるなり、単語を覚える作業を学生さんに促してください。
それだけでも随分違います。
というわけで、高1の時点ではもう医学部受験は始まってしまっています。
最上位校である程度の成績をとっている人は自力でなんとかなりますが、
そういう人でもなんとかならない場合もたくさんあるので、先に策を講じておくべきです。
特に理3や京大医学部、慶応医学部は本当に努力値では入れない領域な部分があります。
他の旧帝医学部も相当策を練ったり、前段階で勉強する努力をしないと現役合格はキツイ。
でも、そこに入ってしまった学生は将来は有望です。
それはただ大学に入ったから有望だなんてぬるい一般論を講じる気はありません。
青春時代にそういう難関大学に入るまでに努力できた学生は、
大学でもちゃんと努力できるし、それが身についてしまっているので当然その先も軽く応用して
人生生き抜くことができるわけです。また、早い段階で有能な人にたくさん会う機会に恵まれて、
(勉強しているとそれなりに有能な人にしか出会わないですしね…)
環境的に成功するしかないんですよ、本当に高確率で。
こういう勝ちのルーティンに乗るためにも、勉強を自発的にしてください!
そして、もしよろしければ私とか私の知っている先生と一緒にそういう世界を知りましょう!
(最後だけ、謎の宣伝wwww)