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雑記

内容でわかっちゃう英文は良問を生まず、学生の質に関わる

ここ10年手前ぐらい医学部受験に携わってきていますが、

2012年から2014年ぐらいまでの愛知医科大学の鋭いところを突く英文読解や、

2010年あたりの大阪府立や毎年の東北大学や大阪大学の英文読解は

非常に製作者の熱意とか機転のきき具合を感じることができ、良く学生に解かせたりします。

一方で、愛知にある一般学部、

特に工学部の英語を解いているといらいらする問題が多かったりします。

(でも、作っていらっしゃる方も難易度を落とさないと

多くが0点になってしまうことを見越しているんだと思います。ご苦労さまでございます。)

私の中での入試の良問とは、

「ただ英文を読んだだけでは設問の答えをさっと探せず、

考えて自分なりに答えを捻りだす」英文題を意味しています。

ただ逐語訳して解釈できる問題は良問とは言えません。

だって、文法ルールを覚えてちょっと単語を詰めてしまえる学生なら

中堅どころの英語問題なんてそれなりにスコアを獲ることはできますからね。

そしてなにより、

簡単な英文を大量に読んでも英語に慣れたことになるかもしれませんが、

本質的な意味を取り出す方法は身についていないんですよね。

つまり本当の意味で英文の内容をわかっていないってことです。

説明書は読めても、エッセイや新聞の社説が読めないは致命傷です。

早稲田や慶応の問題、近畿の医学部の英文を読んでみてください。

直訳してもわからん、問題の意図がよくわからんなんて設問が結構出てきます。

私もできる限りうわべの英文で内容がわかるだけのものを読ませないように

問題を選んでいるつもりですが、それでも「難しすぎ」との声をいただくことが多く、

もっと精度を上げて英文を選ばなきゃいけないっすねって反省しています。

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