「17世紀中盤の日本人は、どうして南蛮語を流暢につかえたのか」
答えは簡単。南蛮のものを手に入れるために必死だったからです。
当時の通訳者(当時は通事と言ったそうです)は、
三週間ぐらいでオランダやポルトガル人の言語を聴きとって、
小さな辞書ばりの文章帳(単語帳)を作って、
ペラペラお話になっていたそうです。
この話を聞いてから、
私は、語学は短期集中でできる勉強なんだ、と思うようになりました。
そして、それを実戦的に思わせてくれる出来事が
大学生活の中で起こりました。
私が学部生の時に、フランス語の授業を履修していた時のことです。
私は第二外国語を最初ドイツ語にしていたのですが、
どうも先生は極右のドイツ語の先生で、
正直ちょっと抵抗があってやめてしまいました。
それで、「やっぱり時代はフランス語!」と勝手に思い込み、
フランス語にコンバートしたのですが、
そのときのフランス人のおばさん先生による授業で、
奇跡的なことが起こりました。
1回目の授業は顔合わせだったので、特に何もなく、
宿題を出されて終わったのですが、
2回目の授業である事件(大げさかも)が起こります。
宿題はフランス語のetre動詞の活用を覚えてくるというもので、
2回目の授業では、先生のとなりでetre動詞の活用を全部言わされました。
もちろん全員ブーイングだったわけですが、先生はもちろん強行。
でも、衝撃的だったのは1人目。
なんと、先生は一人目の生徒が間違えた瞬間、
手をばちーんって、たたくのです。
その瞬間、全員絶句し、教室内が緊迫しました。
どんどんテストは進み、「ばちーん」という音が響き渡り、
私の番までやってきます。
ちなみに、私は3回たたかれました。
言い間違えた数だけたたかれます…。
私は言語を習得するためにこんなに緊張した日は、
その日以外ありません。
その次の週の授業では40人いたクラスなのに、
10人足らずになっていてびっくりしました。
その行為が理不尽だと思った人もいただろうし、耐えられないという人もいたでしょう。
しかし、そんなことはお構いなしにその週のテストも同じような感じで、
みんな「ばちーん」という仕打ちの連発。
正直、私は腹がたちました。
先生にではありません。自分のできなさにです。
そこで、私はここままではいけないと思い、3回だけその授業をお休みして、
1カ月間フランス語に没頭し、その先生の度肝を抜いてやろうと意気込みました。
そして、7回目の授業のときに、私は先生に対して、
64通りの動詞の活用を全部暗記したことを申告し、
テストをしてもらいます。
もちろん私は間違えずに(発音は直されましたが…)言い終わると、
「トレビアン!!」というお言葉をいただき、
フランス語の基本文法を習得することができました。
一生懸命に覚えたことはなかなか忘れません。
この1カ月でやった作業を経て、
私は語学をだらだら勉強するのはよくないことに気付きました。
オランダ語を学習した時も、1カ月はオランダ語づけにして、
文法書と単語帳とにらめっこをしていました。
もちろん、難しい内容はまだまだ修行が足りないので読めない時もありますが、
辞書があればあまり不自由はありません。
これは受験でも同じようなことが言えます。
どの教科も、ある一定の基礎学力を上昇させるには、
短期集中が一番です。
ある期間を決めて、学問の入口までなんとか到達することを
目標にするべきだと思います。
特に英語は中学生までの内容であれば、
本気でやれば1カ月で最低限のことはマスターできます。
それをうまく利用できている生徒さんは、
中学校2~3年生の時に英検の準2級や2級まで取れるのです。
英語はあるレベルまでは短期集中。
今年の夏で、英語ができない自分とおさらばしたい人、
今年の夏は英語一本に集中して、
やってみるのはいかがでしょうか。(もちろん最低限の他の教科の課題はやろうね。)
9月には別人になって、また新たな学問の楽しみを覚えることができるでしょう。
P.S. 今年の受験生は、満遍なく点数取るための勉強をしましょう。
英語のみの勉強はしないでね(笑)

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