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2007-10-31 Wed 22:14
唯川恵と江国香織は、私の中では「女の観念」から書く恋愛小説家と認識している。超女女している。そんな作品が多いが、やっぱ今回もそんな感じ。ただこの「ため息の時間」はただの恋愛小説とはいえないかも。ちょっとした社会的にありえそうな問題のさなかにいるような内容があれば、偏愛というか性癖が絡んだ内容もあった。読んでいて、字の中にこめられている力はあまりないが、内容は「世にも奇妙な物語」を見ているようだった。スリルがあった(笑) 「言い分」っていうのは、面白かった。内容はしょうもない。ただ2人の女性が互いの悪口をある共通の男に言っているだけ。でも、それがなんか面白い。「女って、所詮こんなやり取りしかしないんだろうなー」っていう気になるんだけど、男の性じゃないけど、その実態を知りたくなる、みたいな(笑)そして、男はこのジレンマに混同するんだよなーっていうのが、ストレートに出てて分かりやすかった。 他にも面白いものがいくつかある。短いショートノベルが7つぐらいあるので、区切りよく読めるし、読みやすいかも。 |
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2007-10-30 Tue 22:59
まあニュートンとか著名な数学者の生い立ちの羅列かな。面白いけど、何かに欠ける。でも、雑学としてはいいかな。根をつめて読むものではなかった。数学に関わりがあるとか、学者になりたいなーって思っている人は息抜きにいいかも。私としては、この人は、「国家の品格」とかみたいに日本や英語教育とかを語っているほうが似合う気がする。 文章を書くという点では結構卓越していると思う。ボキャブラリーは豊富ですよね…。 |
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2007-10-29 Mon 13:19
ちょっと古い文献だけど、歴史書だからそんなの関係ねぇ〜(笑)経済学は倫理学とのつながりが深いという切り口で、経済の歴史を語っているのであるが、実に興味深くて、分かりやすい。経済学の話と聞くと、政策だとか方法だとかに固執して、経済学の根底にある問題とか主題というものが無視されがちである。だから必然と古典が読まれなくなって、目先にある利益しかもとめなくなったのではないか。この本は、古典の解説はないが、古典の必要性は概要ではあるが語られているというか、仄めかしている。 ジョン・ケネス・ガルブレイスは、最近なくなってしまったが20世紀最大の経済学者だといえると思う。亡くなったからではないが、また少し流行りだしてきたので、ひとりでに本を手にとってしまった。経済学の本として読むのではなくて、倫理書というか思想書として読むと面白いと思う。 |
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2007-10-28 Sun 05:08
この本での指摘は興味深かった。主に映画のセリフから、問題提起のインスピレーションがうかんでいるようだ。私の語学力の浅はかさを露呈してくれた本であった。内容は文法的なエッセンスが多いので、文法が苦手な人は、または文法をある程度基本レベル〜実用レベルで使いこなせていないと、つまらない文法書の延長としか捉えられないかもしれない。しかし、ある程度熟知している人にとっては、細かい一語でこんなにも意味が変わってしまうことに打ち震えることができると思う。英語を真剣に勉強する人は、娯楽として読むべきかも。 |
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2007-10-27 Sat 15:24
私が英語のイディオムや連語に弱いことに気づいたのは、スウェーデンから帰ってきてからだった。使えないのはまだいい。理由は、自慢じゃないけどある程度のterminologyは頭にぶち込んでいるから、それで十二分に補える。 しかし、イディオムを知らないと精読ができないのである。内容は大筋は取れても、細かい意味が取れないので、文章理解が深まらない。 そこで、これを使ってみた。ただ、私の本棚の中にあっただけである。実は、授業で使っていたのだが、ちっとも覚えてなかったので、宝の持ち腐れとなっていた。あらためて、原点に戻ろうと思う。今年中に定着率90%の丸暗記ができるといいなー。 |
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2007-10-26 Fri 15:44
太宰治の傑作のひとつ。彼の考えが全開に表されている内容。 もともと貴族だったかず子とその母。彼女達は戦後どんどん貧しくなっていく。そして、かず子の弟である直治は、麻薬中毒で貴族であることを憎みながら、庶民の生活に落ちぶれたいと思いながら生きる。そして、その弟の師匠的存在である作家上原。後に、かず子は彼に彼の子供を欲しがり接近する。この本では、4人の美しい「破滅」を映し出そうとする。そして、その破滅することで、初めて新しいものが見えるということを示唆させる。 本の中で、「人間はみな同じだ」という言葉に対して、直治の遺書にこんなくだりがある。 「この言葉は実にわいせつで、不気味で人は互いにおびえ、あらゆる思想が姦せられ、努力は嘲笑せられ、幸福は否定され、美貌は汚され、光栄は引きずりおろとされ、いわゆる「世紀の不安」は、この不思議な一語から始まっている」 マルキシズムは、人間の平等を唱えているようだが、労働者が優越感を手に入れられるということから、平等とは程遠いものである。民主主義は、個人の主張を尊重するから、この言葉に反しているといえる。 私はこの「同じ」という言葉がとても気に入らない。スウェーデンから帰ってきたときに、日本の電車に乗って最初に思ったことは、どの人も同じバッグを持って、同じような服装で、同じような髪型をしていて、同じ色の髪をしていることに、嘔吐しそうになった。 これは、完全に凶暴化を失ったライオンのようなもので、人間としての価値がなくなりつつあるのではないのかという危機感に襲われた。学校では、受験勉強のために塾に行って、真の勉強の楽しさを知らずに、ただ大学に行くとか高校に行く、いや…いかなければいけないというような強迫観念みたいなものを押し付けて、生徒は拘束される。社会では、例えば、幼児が人前で大泣きして、なかなか泣き止まないときに、ものすごく叱られる。しかし、その真意には、しつけという前に、自分の羞恥心を隠すことを先行していることが、最近では多く見られるのではないか。恥をかくこと=最悪な出来事。だから、人前で話すことが苦手な日本人は多い。 つまり、自分が思っていること、ためているもの、それは喜怒哀楽なのかもしれないが、それらが上手にput outできないことから、あらゆる問題が生じている。 今の世の中では、「人間はみな同じである」という言葉は、「『同じ』でなければいけない。」と代弁しているのではないか。 それが実は、吾々に見えないプレッシャーを与えているのではないか。 それを感じるのは、私が人と話すとき。 飲み会に行って話す内容といえば、男だったら、車か、女か、仕事の話が相場。少し志が高い人間と飲んで話すと、人生設計の話が出てくる。それは健全に見えるかもしれないが、そうでもない。その会話は、所詮社会の限界の範疇内での未来しか語らない。これは、完全に「同じ」=「正しい」ということが植えつけられている上での言葉にすぎない。だから、よほどの人間でないと、話した気にならないし、自分が生きている意義を感じない。日本にいると、今は自分が社会に反していて、どうして生きているのかということを自問自答をして悲しくなるくらいである。 そのことが直治の遺書に書かれていたような、努力や幸福は否定され、一般論といわれたものと外れた思想を抱くと、嫌悪されるて死にたくなってしまう思想に行き着くのは、ものすごく共感を持った。 しかし、このような平等主義がはびこってしまった今、解決策としてはやはりこの本の主題である美しい「破滅」ではなかろうかと考えた。 かず子は上原との子供を身ごもったときに、「とても幸せになった」といった。上原は女房もいるし、今の思想からしたら不倫だし、倫理的に反するといわれてしまうかもしれないが、彼女の母を失って、これからより貧しくなってよりどころを失った中で、生活においての宝である子供を手に入れたときは、不幸中の幸いではないが、彼女にとっては喜ばしいことなのではないか。貴族から、人の夫にパラサイトするほど成り下がったが、彼女にとっては革命であって、戦争や政治が存在するのは当然なのだということを身をもって教えたと、いえるかもしれない。 太宰は、もともとこのような「破滅」に憧れをもっていたというか、そういう運命なんだと気づいていたらしい。青森の大地主で、他人よりも身分が高いことで、自分は他の家から搾取してなりあがったことから悩んだり、6男坊として生を受けて、父からは見放されたことで、長男のように偽善的な礼儀正しさを振舞わず、自分が思う主観的に正しいことを目指して生きて行こうとした。その結果、この「破滅」が、われわれがいかに偽善者として生きているかを、またわれわれに新しいものを与えてくれると、彼は示唆した。 すげー考えさせられた本。 |
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2007-10-19 Fri 21:09
この本では、筒井康隆の独断と偏見がたくさん詰まっている。例えば、O・ヘンリーについての説明では、「どうしても原稿用紙10枚未満しかかけなかった作家」というように書いていて、ブラックユーモアがけっこう詰め込まれていて面白い。あと、作家のなり方も興味深い。私は運よければ、作家でご飯が食べれるそうです(笑) |
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2007-10-15 Mon 03:15
あーこの小説は10分読んで、ばかばかしくなった。女の視点で書かれた官能小説なだけだろう…。展開が大体分かってしまってつまらなかった。最悪…。こういうものが世に現れるから、性の氾濫とかが起こるんだよ、きっと。 |
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2007-10-13 Sat 03:11
江國 香織が執筆作品の中で最も「危険な」作品と評したもの。 内容は、草子とその母の日常生活から紡がれている。母は自分が好きだった「あのひと」が見つけ出すことを望んで、街になじむことを拒み、すぐに引っ越して、あのとき好きになってしまった「あのひと」との距離感をできるだけ保とうとした。一方、草子はそんな生き方をしている彼女に、歳月がたてばたつほど違和感を持ち始める。というような話。 正直、うすっぺらい内容だかな。どうも江國香織が書くものは女女していて、私にはそぐわない。というか、共感がわかないのだ。じゃあなぜ読んだのかといわれると、単純に新潮文庫の推薦図書の100冊にあったからだという理由しかうかばない。「冷静と情熱のあいだ」を読んだときもそうだ。辻仁成が書いたほうは共感できて面白いと思えたが、江國香織の書いたRossoのほうは、どうしてこんなに体言止めが多くて、回りくどい感情表現をしたり、無駄な情景描写が多いんだろうとつくづく思いながら読んでいた。 今の売れている作家は、意味がない描写が多くて、その描写はただただ字数を増やしているだけだろうっていう人が多い。とても効果的じゃない。しかし、女性が書くものって、そういうものかのかもしれないと最近いろいろ読んで思った。吉本ばななの作品も異様に描写が多い。どうしてここで「コーヒー」の音がででこなきゃいけないの?みたいなね。心情描写に乏しいかな。字で表現するのはどれだけ難しいことなんだかってのを少し思わせてくれた。 だから、この小説で思ったことは、草子の精神は当然で、ただその母が狂っているだけにすぎないのではないかということで結論できてしまう。「どうしてここまで「あのひと」という人間に固執して、こういうものなんだ」という過程や展開がほとんど書かれていないから、売れているとはいえ所詮は通俗小説の一種に数えられるのかな。 |
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2007-10-10 Wed 18:34
安倍公房の世界的な文学になった作品。高校のとき、「赤い繭」ってのを書いた覚えがある。 内容は、教師である男が、教師の生活に退屈してしまって、休暇をとって、趣味の昆虫採集をしにいく。場所は、砂丘。そして、新種のハエの一種をみつける。しかし、捕まえられなくて、そこに泊まることを選ぶ。そして、そこである老人に出会い、泊めてもらう。しかし、連れて行ってもらった場所は、穴の中で、砂でまみれていた。そして、そこである女性に世話してもらう。次の日に昆虫採集を再開しようとして、はしごを昇ろうとしたが、はしごがなくて、女に問うてみる。すると、黙ってしまい、その類の答えはすべて黙秘した。つまり、砂の部落に閉じ込められたのである。その間、いろいろ脱出する手立てを考えるが、なかなかうまくいかない。すると、その中で女性に対して発情して、欲求不満を晴らしてしまうのである。しかし、そんな間柄になっても、この生活には耐え切れず、脱出を考える。そして、ある日、穴から出られたのだが、底なし砂に填まってしまい、助けてもらう羽目になり、また逆戻りしてしまう。絶望などが渦巻くが、だんだん諦めも出てきたのか、女に対しての情がうまれたのか、結局そこで、ずっと暮らしてしまう。そこで話は終わる。 まあすごい話だった。今の世の中をうまく風刺しているなと思わされた。 |
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2007-10-05 Fri 22:33
丸谷才一のエッセー本。いろいろなエッセーが詰め込まれている。主に歴史的知識と関連していろんなことを書いている。そして、この本はすべて歴史的仮名遣いで書かれていて、趣深い手腕である。 その素晴らしいエッセーのなかでも面白かったのは、「ラの研究」。山上憶良などの歌で、複数を表す「ら」に注目する。この「ら」には、複数を表すほかに、侮辱や侮蔑を含ませる意味もあるということが重要になると前置きをする。そして、そのことが、怪獣の名前に「〜ラ」と付くのが面白いなという内容。とても語感がよくなる話で、満足だった。こんな話が他にもたくさん。 是非、丸谷才一のエッセーをこれからも読み続けていきたい。 |
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2007-10-04 Thu 13:44
2006年に北朝鮮がテポドンとノドンを太平洋に向かって発射させたのが問題になって、日本をはじめあらゆる国が震撼した。その経緯をすべて書かれている本。 この本は最初のほうでは、ミサイル発射後の日本とアメリカの動きを細々と書いて、後半は北朝鮮の状況や、安保理や主要国の動向を書いている。しかし、それだけで発展する考えがほとんどないから、あまり面白くはない。まあ世界の核問題や、日本と北朝鮮の関係を知るためには、いいのではなかろうか。 ただ、根をつめて読む本ではない。うーむ。 |
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2007-10-01 Mon 15:03
映画「SAYURI」の原作。キレイな英語で書かれていて、日本の伝統工芸や情景を表現はとても素晴らしいものだったと思う。日本の「芸者」の美しさを、客観的にみることができた気がした。映画もとても美しいので必見。でも、正直なところを言うと、英語でやるより日本語すべてやったほうがよかった。これは日本人としての欲なんだろうが。 |
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| caseな生活 (書籍紹介編) |
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